2008年1月1日火曜日

おぼろづき、高値でも人気 店頭価格1割上昇 コシヒカリ逆転も

道産高級ブランド米「おぼろづき」が絶好調だ。従来の道産米になかった強い粘りと、柔らかな食感が受けている。全国的なコメ余りで本州産米の価格が昨年より二割程度下がる中、おぼろづきは品薄感も手伝い、逆に約一割上昇。店頭価格が全国的ブランド「新潟コシヒカリ」を上回る小売店が出ても、前年並みの売れ行きを維持している。
 おぼろづきは品種改良を重ね、二○○五年に販売を始めた「最高級」の道産米。今年の作付け面積は空知管内を中心に、昨年(約千七百ヘクタール)の約二倍に増やしたが、それでも道内全体の約3%と少なく、ほぼ全量が道内販売だ。
 小売店では昨年、発売後約四カ月で売り切れる人気だったため、今年は昨年より約一割高い店頭価格を設定した。
 札幌市東区のホクレンショップ四九条店は、年末商戦で「八十九」(おぼろづきのホクレン商品名)が五キロ二千二百円前後なのに対し、最も安い新潟コシヒカリは十キロ四千円前後。おぼろづきの方が高いが、「売れ行きは新潟コシヒカリの二倍近い」(同店)という。
 札幌市白石区の大手スーパーでも、おぼろづきが五キロ二千百八十円に対し、最も安い新潟コシヒカリは同千九百八十円と二千円を切っている。
 新潟コシヒカリはコメ余りの影響で、値下げしない従来方針を改めざるを得ず、おぼろづきの次に価格の高い道産米「ふっくりんこ」と、ほぼ同じ価格帯で販売する小売店も出ている。
 道産米人気は全国の注目も集め、新潟県の農協関係者が十二月中旬、ホクレン本所(札幌市中央区)、きたそらち農協(深川市)を視察。道産米の好調さの理由を探っていった。
 ホクレン米穀部は「高い評価はうれしいが、現在の価格を維持していくため、品質面などで、今まで以上に努力していきたい」と話している。

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