2007年8月31日金曜日

「不審船か」一時騒然 福島沖 道警と海保緊急配備 実は国内の作業船

【福島】「国外からの不審船か。人が上陸した可能性もある」-。三十日午前五時ごろ、渡島管内福島町の沖合で見慣れない船を見たと、同町の男性漁業者から110番通報があった。道警と海保が緊急配備を敷くなどして陸と海をくまなく捜したが、同日午後六時すぎ、国内の民間作業船だったことが分かった。  通報の二時間前、男性の知人の漁業者が操業中、約百メートル先の小型船を目撃。「黒い七トン程度の見慣れない形の船で、小さな電球しかともしていなかったので不審に感じた」という。船は沿岸部を東へ進み、見えなくなった。  このため、道警函館方面本部は道南全域の海岸線に捜査員を緊急配備し、幹線道路計十カ所で検問を実施。トラックの荷台などをチェックした。海では第一管区海上保安本部と第二管区海上保安本部(宮城県)が巡視船やヘリコプターで津軽海峡を捜索し、海上自衛隊も協力した。  その結果、よく似た船が青森県内の港にあることが判明。写真で同一と確認した。港湾工事の作業船で、後志管内岩内町から青森に向かう途中だったらしい。一管関係者は「現場海域では夜間、作業船を見ることがまれで、不審に思ったのだろう」と話している。  渡島管内では二○○五年八-十一月、ベトナム人による密入国事件が三件相次いで発生した。 (北海道新聞 引用)

2007年8月30日木曜日

天使病院 理事長に退任勧告 理事7人「地域医療に混乱」

妊娠後期から生後約一週間の周産期医療の拠点となっている札幌市東区の天使病院の産婦人科医全員が退職する問題で、同病院を経営する医療法人社団カレスアライアンス(室蘭、西村昭男理事長)の理事十七人のうち七人が西村理事長に「地域医療に重大な混乱を招いた」として退任を勧告していることが、二十九日分かった。  退任勧告は西村理事長が今年五月、天使病院を、西村氏が別に理事長を務める特定医療法人社団カレスサッポロ(札幌)に移管することを決めたことをめぐる混乱が理由。この決定について、同病院の産婦人科医六人全員が「移管先の経営内容が不透明で、リスクの高い周産期医療は続けられない」として、九月末までの退職をカレスアライアンスに通告した。  七人の理事は《1》西村氏は利害関係の異なる二法人の理事長を兼ねているが、移管手続きについて説明が不十分《2》移管が産婦人科医の退職を引き起こし、地域医療を混乱させた-などと指摘。理事会と社員総会の招集に必要な理事七人と社員一人の署名を提出し、理事会と臨時社員総会の開催を求めている。  カレスアライアンスの定款によると、西村氏が自ら退任しない場合、理事会に出席した理事の過半数の賛成があれば、理事長職を解任できる。西村氏は進退について「理事会で決めること」と話している。  カレスアライアンスは西村氏が発足当初の一九八○年から理事長を務め、日鋼記念病院(室蘭)など道内の複数の医療機関や福祉施設を経営している。(北海道新聞 引用)

2007年8月29日水曜日

子どもたち舞台で躍動 江別市民ミュージカル

【江別】市民手づくりのミュージカル「この夏の自由研究」が二十五、二十六の両日、えぽあホールで上演され、子どもたちが歌って踊り、ステージ上で躍動した。  江別市民ミュージカル実行委員会の主催で、「この夏の自由研究」は四作目。江別出身の演出家で劇団回帰線(札幌)を主宰する西脇秀之さんが脚本を手がけた。  夏休みの最後に、宿題の「自由研究」に困った子どもたちが、バンドコンテストに挑戦することに。廃校で練習していると、ベートーベンやプレスリー、ご先祖さまなどの幽霊が現れ、音楽を指導したり、廃校の解体に訪れた作業員たちをおびえさせるというコミカルなホラー仕立ての作品だ。  出演者三十二人のうち、二十四人が小中高校生。春先から特訓を重ねた成果を余すところなく発揮し、声を合わせて歌い、舞台を駆け回った。  幽霊たちの特訓にもかかわらず、コンテストは「不合格」-という結果で約八十分のステージに幕が下りた。観客席からの温かい拍手に、出演した子どもたちの笑顔が弾けた。(北海道新聞 引用)

2007年8月27日月曜日

札幌のコープ強盗致傷容疑 男3人を再逮捕 数件関与、総額1700万円か

昨年七月、札幌市白石区の「コープさっぽろ本郷店」に男が押し入り現金約三百十万円が奪われた事件で、札幌北署は二十七日までに、別の強盗事件で逮捕・起訴済みの無職の男ら三人を強盗致傷の疑いで再逮捕した。三人は別の強盗、窃盗事件への関与も認めており、同署は被害総額は計千七百万円に上るとみている。  再逮捕されたのは、住所不定、無職草嶋保博(49)、札幌市西区二十四軒一の四、同有間祐司(32)、江別市大麻園町、会社員鎌田芳正(27)の三容疑者。  調べでは、三容疑者は昨年七月九日午後十時二十分ごろ、札幌市白石区本郷通九北一、コープさっぽろ本郷店に押し入り、男性店長(54)を棒で殴り軽傷を負わせた上、ガムテープで両手などを縛り、金庫から現金三百十二万円を奪った疑い。  草嶋、有間両容疑者は今年六月、同市北区内の駐車場で男性会社員(53)を殴り現金を奪おうとしたとして強盗致傷容疑で同署に逮捕された。その後の調べで鎌田容疑者を含む三容疑者が今年五月に胆振管内安平町の郵便局に押し入って現金一万六千円を奪ったことが分かり、同七月、強盗容疑で鎌田容疑者を逮捕、草嶋、有間両容疑者を再逮捕していた。(北海道新聞 引用)

2007年8月26日日曜日

道内景況据え置き 8月の地域経済動向

内閣府は二十四日発表した八月の地域経済動向(三カ月ごとに調査)で、北海道の景況判断を全国で最も悪い「持ち直しの動きが緩やかになっている」とし、前回五月の判断を据え置いた。残り全国十地域の判断も前回と変わらなかった。  道内の項目別の判断は、個人消費が「おおむね横ばい」、雇用情勢が「依然として厳しく、持ち直しの動きが緩やか」となり、前回と同じだった。しかし、鉱工業生産は「パルプ・紙」「金属製品」などの低下により、前回の「緩やかに増加」から「おおむね横ばい」に下方修正された。  全国地域別の景況判断は、自動車関連の輸出が好調な東海が最も良い「力強く回復」、八地域は「回復」または「緩やかに回復」で、東北は「持ち直している」だった。北海道の景況判断が「持ち直しの動きが緩やか」となったのは、昨年十一月から四回連続で、道内の景気回復の遅れを裏付ける結果となった。 (北海道新聞 引用)

2007年8月25日土曜日

ゆらりコスモスロード 士別市温根別町

【士別】士別市温根別町の国道239号沿いに設けられた「温根別町コスモスロード」で、地元住民が世話するコスモスが咲き始め、ピンクや白の花が初秋の風に揺られている。  同ロードは国道の路肩に設けられ、幅三メートル、延長約一・三キロにわたり、ぎっしりと花の帯が続く。地元自治会などが、農村地帯の景観をドライバーに楽しんでもらおうと、十年ほど前からコスモスを育てている。  今年は六月中旬、住民約三十人で約八キロの種をまき、手入れを続けてきた。雨が少なかったため、草丈は一メートルほどと昨年より約四十センチも低いが、お盆明けから開花を始めた。  温根別自治会協議会の■(つる)健一会長(78)は「今年は心配だったが、花の色は鮮やかです」。九月上旬に満開となり、同下旬までが見ごろという。 (注:■は「雨」の下に「鶴」) (北海道新聞 引用)

2007年8月24日金曜日

道内、来月も気温は高め 9-11月の3カ月予報

札幌管区気象台は二十三日、九-十一月の道内の三カ月予報を発表した。九月は暖かい空気が高気圧に沿って北海道上空に流れ込むため、気温は高めに推移する見込み。また前線が活発化し、局地的な大雨が降る場合がある。  十月は一時的な寒気の影響はあるものの、気温はおおむね平年並みの予想。また十、十一月とも降水量は平年並みと予測している。  ▽九月 天気は数日の周期で変わり、降水量も平年より多い  ▽十月 天気は数日の周期で変わり、気温は平年並み  ▽十一月 平年同様に日本海側で曇りや雨、雪の日が多く、太平洋側では晴れる日が多い(北海道新聞 引用)

2007年8月22日水曜日

「中越」復興を支援 千歳北部方面隊が帰隊

【千歳】新潟県中越沖地震の災害派遣として、同県柏崎市で給水、入浴を支援していた陸上自衛隊北部方面隊(総監部・札幌)の隊員が活動を終了し、二十一日、東千歳駐屯地(千歳市祝梅)に帰隊した。  第七師団(千歳)、第二師団(旭川)、第五旅団(帯広)、第一一師団(札幌)、北部方面衛生隊(同)、北部方面通信群(同)から派遣され、ピーク時には合わせて隊員二百十三人、給水車など車両四十五台が参加した。  北部方面生活支援隊として、七月二十日から八月十九日まで、避難所などへの給水や、テントの入浴施設の設営を行った。入浴施設は約三万二千人が利用したという。  篠治之隊長は「現地は断水状態で、被災者は入浴支援にとても感謝してくれた」と話していた。 (北海道新聞 引用)

2007年8月21日火曜日

売上高8・7%減 7月の道内百貨店

北海道新聞社が二十日まとめた道内主要百貨店の七月の売上高は、前年同月比8・7%減の二百二十六億六百万円だった。昨年八月に閉店した丸井今井釧路店を除く既存店比較でも同6・1%減と前年割れした。  売り上げが集中する夏のセールの初日を、昨年より一日早い六月三十日に前倒ししたため、多くの百貨店で七月の売り上げが落ち込んだ。ただ、六、七両月の売り上げを合わせても、前年を上回ったのは大丸札幌店、丸ヨ池内、きたみ東急百貨店のみ。衣料品を中心に各店ともに厳しい状態が続いている。  七月は、新店舗移設二十五周年の特別催事の影響があった藤丸、十月末の閉店を予定しているきたみ東急以外は全店前年割れ。六月まで三十八カ月連続で前年同月比プラスを記録していた大丸も減少に転じた。  各店ともに「ヤング、キャリア向けの婦人衣料が不振だった」(丸井今井札幌本店)、「猛暑とならなかったせいか一人当たりの買い上げ点数が落ちた」(札幌西武)、「子供服が不振だった」(さっぽろ東急百貨店)と話している。

2007年8月19日日曜日

ETC、20日から平日割引 札幌圏の高速道で実験 効果あれば正式値下げも

開発局や道、東日本高速道路などでつくる道高速道路料金社会実験協議会は二十日から年末までをめどに、札幌市と近郊の高速道路で平日、通行料をノンストップ料金収受システム(ETC)車に限定して三割前後割り引く社会実験を行う。並行する国道の渋滞解消とETC普及が狙いで、高速道への移行が順調に進めば、正式値下げとなる可能性もある。  割引区間は、《1》道央自動車道と札樽自動車道にわたる札幌南インターチェンジ(IC)-札幌西IC(普通車四百円を三百円に)《2》道央道札幌南IC-北広島IC(同二百五十円を二百円に)《3》道央道札幌IC-江別西IC(同三百円を二百円に)《4》札樽道札幌西IC-手稲IC(同二百五十円を二百円に)。  並行する国道の混雑時間帯に合わせ、《1》は午前九時-午後五時、《2》-《4》は午後三時-同五時に割引を行う。実施期間は未定ながら、同協議会は「年末までをめどに続ける」方針だ。  通行料の割引実験は道内でも各地で行われてきたが、いずれも一カ月前後と短期間で、正式な値下げに結びついたケースはない。ただ政府は昨年十二月、高速道路の効率的活用のため料金引き下げに取り組む方針を閣議決定しており、今回の実験は初めて全国一斉に行われる。このため同協議会は「結果次第で料金引き下げが実現する可能性がある」という。  全国的には、名古屋市内の高速道路で二○○四年から一年余り行った割引実験で、国道の渋滞ピーク時、車列が最大98%短くなる効果が表れ、通行料が正式に引き下げられた例などがある。(北海道新聞 引用)

2007年8月17日金曜日

地下で輝くヒカリゴケ 標津の私設資料館

【標津】環境省の絶滅危惧(きぐ)1類に指定されているヒカリゴケが、根室管内標津町、酪農業矢部武さん(71)の私設開拓資料館の半地下室で繁殖している。  コケは土間の約五十平方メートルに広がる。小窓や階段から光が差すと、エメラルドグリーンのじゅうたんのように輝く。  資料館は、ランプなど古物の好きな矢部さんが一九八六年、手づくりした。コケが生え始めたのは九四年ごろ。矢部さんは隣の羅臼町にあるマツカウス洞窟(どうくつ)のヒカリゴケが好きで、年に二、三回は通っていたため「衣服に胞子でもついていたのかなあ」という。環境を変えると消滅のおそれがあるため、古物はもう十年以上動かしていない。  国立極地研究所(東京)の伊村智准教授は「本州でも縁の下に生えることがある。ちょっと湿って薄暗いところはコケにとって理想的」という。 (北海道新聞 引用)

2007年8月13日月曜日

中札内 「青年よ銃を執るな」願い込め 「不戦の碑」今こそ 実行委が建設 「歴史見つめて」

【中札内】恒久平和を願う「不戦の碑」が、戦没者を祭る村殉公碑の敷地内に建立され、建設実行委員会(吉田勇治代表)が十日、除幕式をした。日本が戦前、山東出兵など中国大陸への侵攻を始めて約八十年、憲法改正が議論されるようになった今、あらためて戦争反対を訴える意志が碑に込められている。  村内で社会福祉法人理事長を務める吉田代表が障害者施設の職員らに賛同を呼びかけ、村の許可を得て建立した。今年は戦後六十二年だが、むしろ、日本が戦争へとかじを切っていった昭和初期の時代状況を意識し「このままだと戦前と同じ流れになってしまう」と考え、警鐘を鳴らそうとこの春から準備してきた。  碑には、旧社会党委員長で反戦運動を続けた故・鈴木茂三郎衆院議員の字で「青年よ銃を執るな」と書かれている。約五十年前、仕事で東京にいた吉田さんが鈴木氏からもらった色紙に書かれていた言葉だ。当時は一九六○年安保闘争の直前で、日本が転換点を迎えようとしていた時、鈴木氏が若者に呼びかけた言葉を今、再び碑に刻んだ。  除幕式には田村光義村長ら約三十人が出席し、神職の祝詞に続いて除幕した。吉田代表は現在の憲法改正論議などを危惧(きぐ)した上で、「今は六○年安保の前夜と何も変わらない。変わったのは国民の危機感」と語る。村内に碑を建立したことで「特に若者が歴史を見つめ直すきっかけになってほしい」と願っている。(北海道新聞 引用)

2007年8月8日水曜日

岩見沢の桐田さん、美人画14点出品

美人画を描き続けている岩見沢市美園の元会社員、桐田瑞雲(本名・澄俊)さん(77)の作品展が同市11条西5の喫茶去(きっさこ)「だっく」で開かれている。
 桐田さんは線路関係の会社を退職後、「老いの防止に」と98年ごろから日本画を習い始めた。画家、上村松園の作品を基に描いた日本画が01年の道美展で入選した。
 その後も、有名美人画を模写した作品づくりを続け、札幌などで個展を開いた実績を持つ。今回は上村松園、今野由恵両画伯の作品をテーマに繊細なタッチで描いた14点を出品している。12日まで。問い合わせは「だっく」(0126・23・6069)


(毎日新聞 北海道版 引用)

2007年8月6日月曜日

06年度の道内、4909万人 2%増、5年ぶり前年度上回る

06年度の道内観光客数が前年度比で2・0%増の4909万人となり、5年ぶりに前年度を上回ったことが道のまとめで分かった。旭川市の旭山動物園人気や、道などが主催したキャンペーン「はなたび北海道」に加え、夏季に好天に恵まれたことが増加の要因と考えられる。外国人観光客も同15・0%増の59万人と好調だった。
 観光客数は道外からが同3・8%増の659万人、道内が同1・7%増の4250万人。季節別では、夏(6~9月)が2・2%増の2515万人、冬(12~3月)が3・7%増の1011万人だった。
 圏域別では、旭山動物園が人気の道北は前年度を大きく上回る一方、客を奪われた形の釧路・根室が減少した。恵庭市に「花ロードえにわ」などの大型観光施設がオープンした道央、新五稜郭タワーが登場した道南はともに、雪不足によるスキー客の減少が相殺要因となって微増だった。
 市町村別では、札幌札幌札幌札幌市が同4・9%増の1167万人▽小樽市が同1・8%増の770万人▽旭川市が同23・6%増の698万人▽函館市が同0・4%増の486万人--となっている。
 外国人は台湾が同3・2%減の26万7900人になったが、依然として半数近くを占めている。定期路線開設やゴルフ人気などで韓国が同91・1%増の13万3850人、香港は同0・5%減の8万6050人だった。




(毎日新聞 北海道版 引用)