2007年9月13日木曜日

地下鉄で女性刺され重傷 札幌・東豊線 刃物男を逮捕「誰でもよかった」

十三日午前七時二十分ごろ、札幌市営地下鉄東豊線の美園-月寒中央駅間を走行中の車内で、座席に座っていた同市厚別区内の女性会社員(22)が男にいきなり包丁で切りつけられ、左肩と背中の二カ所に重傷を負った。命に別条はないという。男はその場で車掌に取り押さえられ、札幌豊平署員に引き渡された。同署は殺人未遂の現行犯で、同市清田区美しが丘一の八、無職池田博容疑者(64)を逮捕した。池田容疑者は「誰でもよかった」などと供述しており、同署は通り魔的な犯行とみている。  札幌市交通局によると、市営地下鉄の車内で刃物で乗客が切りつけられるなどしたのは、一九七一年の開業以来初めて。  調べによると、電車は栄町発福住行きの四両編成で、池田容疑者は、事件前、立って車内を行き来していたが、電車が美園駅を発車し、月寒中央駅に停車する直前、座席で寝ていた女性に無言で近付き、持っていた刃渡り約十五センチの文化包丁でいきなり切りつけた。同容疑者はほかの車両に逃走したが、乗客が鳴らした非常ブザーを聞いて駆け付けた車掌が、同容疑者を取り押さえた。  この後、車掌らが110番通報し、女性は月寒中央駅から病院に搬送された。また、当時車内にいた女子高生一人が具合を悪くし、救急車で病院に運ばれた。  池田容疑者は女性と面識がなかったとみられ、調べに対し、「殺そうと思った。二カ所刺した」などとも供述している。  札幌市交通局によると、事件があった列車には約四百人が乗車。通勤ラッシュの直前で、車内は座席がほとんど埋まっている程度だったという。事件後、電車は月寒中央駅で六分間停車して発車。この影響で、福住-栄町間などで三本が運休し、約三千七百人に影響が出た。  事件当時、月寒中央駅にいた男性会社員(32)は「駅付近にパトカーが止まっていたので、人身事故かと思ったら、上半身血だらけの女性が担架で運ばれた。十年間、地下鉄を利用しているが、こんなことは初めて」と顔をこわばらせた。 (北海道新聞 引用)

0 件のコメント: